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2015年02月 アーカイブ

2015年02月10日

2/22(日)Sewing books @ 南田中図書館(石神井公園)

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2/22(日)に石神井公園駅にある南田中図書館にて、
「Sewing books」を行います。
川口市の中央図書館につづいての図書館での開催です。

Sewing booksは、新たな本との出会いを体験するワークショップです。
みなさんに持ってきていただくのは、お気に入りの本1冊だけ。
みなさんのお持ちした本から、世界がどんどん広がっていきます。
全く新しい、本との出会いを体験できるワークショップです。

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南田中図書館は、石神井公園から住宅街を歩いて行くと、
パッと現れる明るく新しい図書館です。
この図書館は、区立南田中小学校の敷地内にあり、
最近の本を中心に魅力的な本を揃えていて、絵本も充実、
小学校のときこんな図書館が敷地内にあったらと羨ましく思ってしまいます。

石神井公園駅には、仲良くさせていただいている、
ギャラリーknulpAAを始め、魅力的なお店も多く、
石神井公園も改めて伺うと、
「残したい日本の音風景100選」に選ばれているすばらしい風景があったり、
そこの池に、おじいさんたちがかなり本格的なリモコンの船舶を浮かべていたり、
見どころがたくさんあります。

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午前中の開催ですので、そのあともランチ、公園散策など、
休日をゆっくり過ごせる場所です。

おすすめのランチはご紹介しますので、
ぜひお時間ある方は、足をお運びください。


【Sewing books @ 南田中図書館】
日時:2月22日(日) 10:00~12:00
持ち物:お気に入りの本1冊
対象:中学生以上
定員:18名(要予約)
申込:カウンターまたはお電話にて受付
   南田中図書館 (03-5393-2411)

場所:南田中図書館 2階会議室
〒177-0035 練馬区南田中5-15-22
電話:03-5393-2411
→ 地図はこちら

2015年02月12日

【レポート】Sewing books @ 川口市メディアセブン、港北図書館

1月末には川口市メディアセブンにて、
2月の頭には、港北図書館にて、Sewing booksワークショップを行いました。

それぞれの写真を交えつつ、レポートしていきます。

まず、Sewing booksは参加するみなさんに、
お気に入りの本を一冊持ってきていただきます。
誰かにおすすめしたい、と思っているとより良いですが、
読んだけどちょっと記憶がおぼろげという本でも大丈夫です。
ワークショップを進めるうちに思い出してきます。

このワークショップはブックピックでは何度もやっていますが、
もちろんオリジナルなので、初めて体験する人ばかり、
まずはきちんと説明します。

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本を並べると、特にテーマも設定していないのでバラバラ、
1冊くらい読んだことがある本があるかなというくらいで、
見たこともない本、懐かしい本もちらほら出てきます。
メディアセブンでは、ベン・シャーンの知らない画集や、
農文協から出ている昆虫の本から、村上春樹の本など、
また港北図書館では、ムーミンの本、『アルジャーノンに花束を』から、
個人出版の本まで、いつも通り幅広い本が集まりました。

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まずは、ワークショップシートに沿って、みなさんに本の話をしてもらいます。
盛り上がるのはとてもうれしいですが、何事にも時間がありますので、
司会の私が「そろそろ次の質問に移ってくださいー」と声をかけつつ進めます。
しかし、2問目あたりから盛り上がり始め、
すでに私の声はみなさんの耳には届きません。
私を無視して話が弾みます。
うれしい反面、孤独な悲しさもただよう一瞬です。

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ジャスチャーも交えながら、何とかみなさんに聞いてもらい、前半は終了です。
話が弾んだ分だけ、ワークショップシートもメモで埋まっています。

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一息ついてお茶を飲んでもらったら、後半が始まります。
後半は、前半の話をベースに、みんなで本同士のつながりを作っていきます。
この人ならばという人、目があった人に声をかけ、
1対1で向い合ってどんどんつながりを作り、カードにしていきます。
深く考えすぎず、つながるものはかたっぱしからつないでもらいます。
何度か席替えを繰り返して、本と本のつながりをカードに記載して可視化していきます。

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前半のキーワードはあくまできっかけです、お互いの本をつなげるには、
それぞれのキーワードの間をつなぐ言葉をみつける発想力を必要とします。
慣れていない人は、「むずかしいー」と頭をかかえますが、
ヒントをお伝えしつつ数回繰り返すと慣れてきて、
「そういうことか!」という声も聞かれます。

そして、気づいてみれば、つながりがこんなにたくさん!!

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たくさんのつながりを眺めながら、
みんなそれぞれに自分が気になるつながりを探してみます。
気になったつながりを持って席に戻り、それがどんな風につながったのかを、
つなげた方たちに、詳しく発表してもらいます。

例えば、港北図書館では、
『知の逆転』とエーリッヒ・ショイルマン『パパラギ』について、
『知の逆転』では、真実を追い求め學問の常識を逆転した人びとを取り上げ、
その難しい内容が噛み砕かれて書かれていること、
一方『パパラギ』は、ヨーロッパを訪問したサモアの酋長が、
帰国後に島民たちに西洋文明について語るその巧みさから、
「言葉」というキーワードでつながったり、
佐伯泰英『決着ー吉原裏童心』とアーサー・C・クラーク『幼年期の終り』について、
『決着』はその中に出てくる女衒(ぜげん)の振る舞いと、
『幼年期の終わり』はその衝撃なラストの展開から、
「悪魔」というつながりキーワードが出たりしました。
(ちなみに、『パパラギ』の内容は著者のショイルマンによるフィクションとのこと。)

一方、メディアセブンでは、
レーモン・クノー『文体練習』と村上春樹『納屋を焼く』について、
クノーは繰り返しの文字遊びのリズムと、村上春樹の読みやすさ、
ジャズ好きのバックグラウンドを感じさせるところから、
「リズム」というつながりキーワードでつなげたり、
佐藤雅彦『考えの整頓』とヨシタケシンスケ『りんごかもしれない』に
『考えの整頓』が日々の不可解なことを著者独特の視点で分析し考察するところと、
『りんごかもしれない』で主人公の男の子がりんごを見て、
いろいろな可能性を考える点がとても似ているというところから、
「考える」というつながりキーワードが出ました。
また、この同じ2冊は「赤」というキーワードでもつながっていて、理由を聞いたら、
表紙のワンポイントに、四角い赤とりんごの赤がそれぞれ使われてるから、とのこと。
シンプルなつながりにも、ハッとさせられます。

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港北図書館では生涯学習の一環で、第一回目を担当させていただきました。
メディアセブンでは、図書館でも本を紹介したいということで、
広い壁を活用して、今回のつながりの一部をつながりマップとして、
メディアセブンの大きな壁に貼り出していきました。

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一部のつながりからでもここまで広がってしまうので、
図書館ではその中心部分の一部分を展示し、その先のつながりは、メディアセブンの壁にあります。お近くの人はぜひ見に行ってみてください。

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Sewing booksは、図書館やカフェ、オフィス、ギャラリーなどなど
さまざまな場所で行っています。
場所によって、参加者によって違うのはもちろん、
全く同じ場所で同じ参加者でやっても全然違った会になります。

次は、石神井公園知覚の南田中図書館にて開催します!
ぜひお時間ありましたら足をお運びください。

→ 2/22(日)Sewing books @ 南田中図書館の詳細はこちら