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2012年08月 アーカイブ

2012年08月17日

「ものがたりとの出会い方」at 世田谷文学館

宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展

来週末の8/25(日)に世田谷文学館にて、
子ども向けワークショップ「ものがたりとの出会い方」を行います。

こちらのワークショップ、子ども向けとはいえ、
小学3年生以上なら大人も楽しめるよう企画を用意しました。

今回は、「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」の関連企画ということで、
名シリーズ岩波少年文庫の数々の名作ものがたりへの出会いを演出します。

セミの鳴き声に暑さを感じながら、だらだら過ごしていた小学校の夏休み、
こんなふうに本に出会えたら楽しかっただろう、と少年時代に想いを馳せながら、
世田谷文学館さんと企画させていただきました。

→ 詳細はこちら

「賢人の品定め展」at かぐれ表参道店

「賢人の品定め展」at かぐれ表参道店

8月29日(水)から、かぐれ表参道店にて、
本とかぐれの商材を使った、「賢人の品定め展」を開催します。

賢人の品定め展 [概要]
「男の品格は所持品を見れば分かる。主人の本性があぶり出される、退っ引きならない裸の自像みたいなものだ。」かつて名も無き取材にそう呟いた文豪が居たかは分からない。しかし昭和から平成にかけて、ものが多く作られては消費されていった時代に、賢人たちは各々の嗜好で日常を愛した。時代を超えて今なお新しい、彼らの「もの」への執着。この「賢人の品定め展」では植草甚一から開高健、中井英夫から澁澤龍彦まで、古今の賢人たちが筆した文章から、彼らが愛したであろう日用品の数々を紹介致します。

「かぐれ」は、天然素材と手仕事をテーマに
生活全般に関する日用品を扱っているお店です。
表参道から一本なかに入った場所にあって、
すてきな衣服から、おいしく身体によい食材まで、幅広い商品を揃えています。
透明感があって、風通しのよさそうな佇まいは、
この暑さの中にも涼しさを感じさせてくれます。

どちらかというと、女性向けのお店に思われがちな「かぐれ」ですが、
実は男性に向けた商品もたくさん扱っています。
そんなかぐれの男性向け商品に合わせて、ブックピックオーケストラが、
古書とともに、商品にまつわる文章をセレクトしました。
「かぐれ」の商品とともに本を読んでいただくことを想定して、
古書をセレクトし、楽しみ方のしおりもご用意しております。

残暑のきびしい時期ですが、賢人の文章の中でひとときの涼をとりに、
ぜひ足をお運び下さい。

◆日時:2012年8月29日(水)から9月9日(日)まで

◆場所:かぐれ表参道店2F http://www.kagure.jp/
    東京都谷区神宮前4-25-12 MICO 神宮前

入場:無料

2012年08月25日

「賢人の品定め展」スマートなウェブマガジンでご紹介いただきました。

29日から、かぐれ表参道にて開催する「賢人の品定め展」。
男性向けの商品を特にフィーチャーして扱っておりますので、
とてもスマートな男性向けウェブマガジンに取り上げていただきました!

OPNERES(オウプナーズ)
かぐれでは珍しい、男性向けのエキシビション開催
古今の賢人たちが愛でた「賢人の品定め」展

HOUYHNHNM(フイナム)
あの賢人たちの生活が、垣間見られる骨太な企画です。


2012年08月26日

【WSレポート】「ものがたりとの出会い方」at世田谷文学館

8月24日(土)、世田谷文学館にてワークショップ「ものがたりとの出会い方」を開催しました。
伸びやかな夏の午後、想像力あふれる本たちと向き合うひとときのようすをレポートします。
(前半は鬼島の担当でお送りします)

「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」

さて、今回のWSは9月17日(月祝)まで世田谷文学館にて開催中の企画展、
「宮崎駿が選んだ50冊の直筆推薦文展」の関連企画でした。
宮崎駿さんが今回薦めているのは、岩波少年文庫。
児童書の名作を数多くラインナップするシリーズです。

ブックピックオーケストラのWSも、おもに子どもたちに向けて、
お気に入りの岩波少年文庫と出会い、読んでみるための提案として催されました。

概要をざっと説明すると・・

ちょっと変わった切りくちからそれぞれ1冊の本を選んでもらい、
選んだ本を少しの時間、読んでもらいます。
それをくり返し、合計3冊の岩波少年文庫を手にとっていきます。

ちょっと変わった切りくち、とは・・
「地図」
「挿絵」
「文章」
の3つ。

「地図」では世界地図にプロットされた場所から、
行ってみたい場所を選んでもらいます。
場所を選ぶと、その場所が物語の舞台となっている本にたどりつきます。

「挿絵」は、場面や登場人物を意識して選んだ「挿絵」が
カードになっていて、そこから1枚選んでもらいます。
カードを選ぶと、その挿絵が載っている本にたどりつきます。

そして「文章」では、本から引用された印象的な一節を選び、
本と出会います。

・・・午後2時。いよいよWSのはじまりです。
子どもたちとそのお母さんたち、合わせて20名以上が参加してくれました。

参加者のみんなが入場


まず最初は「地図」から行きたい場所を探します。世界地図にプロットされたポイントを見比べながら、どこに行こうか、悩みどころ。ピンのマークによって、街が舞台、森、冒険もの、不思議な話と分けてもあります。

どこにしようか…みんな迷っていました

選び終えたら、部屋を移動。庭園の見える、広々と明るいスペースで、ゆったりと選んだ本を読みます。
椅子を持って窓際に移動する人も。

読書風景1

本を選ぶときはワイワイガヤガヤだった子どもたちも、こちらが驚くほど集中して本を読んでいました。

1回あたりの読書時間は15分ほどしかありません。
読書時間が終わると、その本の印象を記録してもらいます。
物語の入り口をのぞいて、その先へ進んでみたくなる一冊に出会ってくれていると嬉しいのですが・・。

読書風景2


1回目が終わり、さてつぎは「挿絵」で本を選びます。
この日のために用意された挿絵カードを見比べ、直感で1枚手にとって、その挿絵の入った本を受け取ります。
地図ではずいぶん迷っていた子どもたちですが、今度は多くの子が感性に従って素早く選んでいき、大人のほうが迷っていました。

どの絵のカードにしようかな?


本を受け取ったら、今度はゴザの上にみんなで座って本を読みます。
観覧の方々も一緒になって、しばし本と向き合うひとときを。

読書風景3
読書風景4
読書風景5

見学のみなさんにも挿絵から本を読んでもらいました。

読書風景6


本を読む環境が変わると、本との距離感も変わって、違う印象を受けたりするもの。
また、「本を読むためだけ」の時間をもつことも、なかなかふだんの生活のなかではむずかしかったりもします。

今回のワークショップでは、こんなふうにして、本の選びかただけではなく、本との付きあいかたについての提案も織り交ぜていきました。


・・そしてワークショップもいよいよ佳境、3回目の選書と読書の時間に向かいます。


(ここからは、益子(陽)の担当でレポートをお届けします)


最後は「文章」を手がかりに本を選びます。本から引用された文章が壁一面にずらりと並びます。
大冒険を予感させる言葉、ちょっと不思議なセリフ、はたまた児童書とは思えない哲学的なものまで。
わくわくさせられるような言葉ばかりでした。

壁一面に並ぶ引用

壁一面に並ぶ引用を迷いながら選ぶ


最後の読書は1回目と同様、庭園から光の射す広いスペースで行いました。
長丁場にわたるワークショップで、参加した子どもたちも飽きてしまうのでは。
…なんていう不安も、本を開けば一瞬にして消えてしまいます。

15分前後のわずかな時間ながら、じっと集中して物語の世界に浸ってくれました。
しんと静まりかえった会場に、ゆったりと流れる時間。
あらためて、本とすごす時間の豊かさを感じられました。


読書時間も終わり、ワークショップの最後には、お土産に岩波少年文庫の初期カバーデザインでオリジナルブックカバーを作りました。
今の岩波少年文庫は、どれも物語を予感させてくれるようなかわいらしい装幀画に彩られていますが、初期の美しい模様もどこか懐かしくて、見ていて飽きません。
みんな一心不乱にブックカバーを折りこんでいました。

岩波少年文庫の美しいカバーデザイン

ブックカバーづくりに没頭

子どもたちには、普段とは違った入り口から本を選んでもらい、ガラス張りの広いスペースや靴を脱いで上がるゴザの上、といったさまざまな環境で本を読んでもらいました。

このワークショップを通して、実は本の選び方や本とのつきあい方には決まった答えなんかなくて、それぞれが本の楽しみ方のひとつであるということを感じてもらえたんじゃないかなと思います。

これをきっかけに、これからも子どもたちが「ものがたりとの出会い方」をどんどん広げていってほしいです。

感想に書いてくれたイラスト

2012年08月29日

フューチャーワークスタジオ ”Sew”にてワークショップを開催します。

本の重心、僕らの関心

9月19日(水)の夜に、少し変わった形で本について話し合う、
ワークショップ「本の重心、僕らの関心」を行います。

1冊お気に入りの本を持ち寄ってください。
スタートはその本を紹介することから始まります。
しかし、紹介して終わり、ではありません。

今回のワークショップでは、お気に入りの本を紹介することから、
その本に関わる体験からテーマやキーワードを見つけ出し、
それぞれのワードを縫う(Sew)ようにつなげていき、
共通の興味範囲や、本をさがしていただきます。
そうすると、それぞれのお気に入りの本をきっかけにした、
関連マップ(生地)が作られていきます。

紹介したい本がある、いろんな人の本の話を聞きたい、
という方、ぜひ試しに参加してみてください。

新たな魅力的な本との出会いはもちろん、
自分の持参した本がさらに魅力的に思えるはずです。

また、今回のワークショップでは、
お気に入りの本を1冊持ってきていただくのはもちろんですが、
ご自分の本棚の写真を携帯などで撮ってきてください。
当日にどんな本と自分が関連しているかを連想するための
参照資料となります。

みなさんの1冊を楽しみにしております。


◆日時:9月19日(水)19:00~21:00(18:30開場)

◆場所:フューチャーワークスタジオ ”Sew” http://sew.officelabo.okamura.jp/
    〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニガーデンコート10F

◆参加費:1000円(飲みもの、軽食代として)

イベント詳細:http://sew.officelabo.okamura.jp/default/event/info?id=4

「賢人の品定め展」はじまりました。

「賢人の品定め展」

かぐれ表参道にて開催する「賢人の品定め展」、
昨日、準備も完了しまして、本日からスタートです。

ひとつひとつの商品に向き合い、
それぞれに1冊の本と1節の言葉を添えました。
すべてのセットに「商品と本の楽しみ方しおり」もご用意しました。
こちらは、ご自由にお持ち帰りいただけます。

本の購入はもちろん、閲覧も自由にしております。
展示品をきっかけに本の中の世界にどっぷり浸かりに来てください。

イベントの詳細はこちらです