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Fantastic Archade Project

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北九州・小倉で行われている「Fantastic Archade Project(ファンタスティック・アーケード・プロジェクト)」に参加しています。

北九州一の繁華街、小倉はたくさんのアーケードがはりめぐらされている街で、メインストリートの「魚町銀天街」は、日本で初めてアーケードがかけられた場所、とも言われています。
その銀天街の隣筋にある商店街、「魚町サンロード」が今回の舞台です。

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魚町サンロード商店街のアーケードは33年前、ちょうど私たちが生まれた頃に作られたアーケードで、数年来に老朽化によるアーケードの取り外しが検討されています。
取り壊しにあたり、その歴史をまるごとなかったことにするのではなく、街の記憶や人の記憶を掘り起こしたアートプロジェクトをすることで、単なるお祭りではない、未来に向かってつなげていきたいというペピン結構設計の石神さんから、この文章を書いているわたしが北九州出身だったこともありお声がけいただきました。

1月には「#サミット」と題して、ブックピックは、場所は元古書店だった「アタゴ書店」で本と本のつながりを見いだしていくワークショップ「Sawing books」を行い、自己紹介がわりとしました。
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そのほかに北九州外から呼ばれた音楽の表現(hyogen)のみなさんによる、商店街の音楽づくりのワークショップやアーティストの毛原大樹さんのファミコンでラジオを作るワークショップにもとても面白いものでした。
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また、「サミット」だったので、みんなが古くから商店街にいらっしゃる方々のお話を伺う機会もありました。それは、本当に面白かった。
70歳オーバーのみなさんの昔の話しはキラキラとしていて思わずひきこまれるものばかりでした。
製鉄業が盛んだったこともあり、高度成長期よりも少し早く近代化が街に訪れたこと。(そして、その分だけきっと衰える時期も早かったこと)
最盛期の小倉の街のにぎわいはそれはそれは大変なものだったこと。
床屋さんには昔は給料日前ともなるとたくさんの会社の社長さんが散髪しに来て、近くの神社でお詣りしていたのにいつのまにかそれもなくなったこと、昔はキャバレーの一角で営業していた薬屋さん、商店街のみんなで行く町内旅行がなによりも楽しみだったこと。小倉祇園太鼓のお祭りにみんなでそろいの法被を毎年あつらえたこと。
お話しを聞いた後に「まるで日本の盛栄の縮図がここにある」とため息混じりに話し合いました。

まちにも人にも歴史があって、そこにはひとつひとつ物語があって、それらは掘り起こしていかないとどんどん埋もれていってしまって、忘れられてしまうのだけど、古いものたちを捨て置いていくのではなく、そこにある言葉をこぼれることも承知ですくいあげていくこと。
流れの早いこの時代に古本や本ということをいとおしいと思うことはそういうことなんじゃないかな、と思ったりしています。

3月には「#ツアー」と題して、再び魚町にお邪魔し「そこに暮らすまちと人」をテーマに展示を行う予定です。ただいま絶賛リサーチの結果をまとめています。
詳細はまたお知らせしたいと思いますがひとまずお知らせまで。

▼リサーチ風景
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(文責:ボンヌ)

◆FANTASTIC ARCHADE PROJECT
ファンタスティック・アーケード・ツアー
[日 時]3月 22 日(土)〜23 日(日)10:00〜20:00(予定)
※20 日(木)・21 日(金)は公開制作
[会 場]魚町サンロード商店街
[料 金]未定
HP: http://uo-sun.or.jp/fap/

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