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世田谷美術館からはじまる晩秋ミーティング

いよいよ、師走ですね。
今週のミーティングブログは、ゲレンデ以外には冬は来なくていいと思っているキジマが担当します。

本日は、世田谷美術館に集合!
何度か思わせぶりな告知をしていますが、来年に世田谷美術館の分館、宮本三郎記念美術館で企画展に参加します。近々に、メルマガやこのHP上で情報アップします。どうぞよろしくお願いいたします!

世田谷美術館では、開催中の展覧会「山口薫展 都市と田園のはざまで」を見ました。

山口薫(1907-1968)は、洋画家。
群馬県の箕輪村(現・高崎市内)に生まれ、19歳にして帝展に入選。卒業後はすぐさまパリへ留学。
といういわゆる画家のエリートコースをたどった、早熟な才能であったようです。

山口さんの絵は、赤がひとつの特徴だったという解説を読んで、赤色に注目する。
赤、というよりはくすんだ朱色といった感じで、中国の古い建物の、赤い壁の色と言ったら伝わるでしょうか。

古い壁が時間を経て汚れて、重層的な模様に見えるように、山口さんの画面に大きく塗りこまれた赤も、重層的なイメージや深みを持つ色でした。
扱われるモチーフによって、懐かしい風景のことであったり、焼けた大地(戦争をモチーフにした作品もある)や痛切な記憶に言及しているようにも思えました。
そんな赤にしばしば対置された深緑がビューティフル。

後期の、故郷である群馬の風物を描いた作品では、その色の深みが、薄くて微妙な色合いに昇華していく様子がわかる。絶筆となった「若い月の踊り」は、子どものラクガキみたいな人物・動物がぼやけたような薄いブルーの背景に描かれている。神秘的な風情。


同時開催の収蔵品展「アウトサイダー・アートの作家たち」も強烈なオーラを放つ作品ばかりで、やられました。
言葉では絶対に共有できない、その作家だけにしか見えない宇宙の法則が、アートという回路を通ることで共有できるものになる。とてつもない厳密さに圧倒されたり、意外なユーモラスな様子に楽しくなったり。

そして、ワタクシは絵を見るのがとても遅いので、同行したメンバーをずいぶん待たせてしまいました。
この場を借りてごめんなさい。


美術館を出たあとは、落ち葉のじゅうたん広がる砧公園を抜けて、用賀駅ちかくで中華料理に舌鼓をうち、なぜかプロレス・格闘技の話題でさんざん盛り上がる。
猪木vsアリ戦、桜庭vsホイス戦など伝説の闘いを語り始めたらきりがないです。


移動して、サンジェルマンでがっつりミーティングを。

「ここち」に今月も難産の予感?
パンチの効いたワークショップ?
美容室で見かけたらウキウキしてくる本?
どうせ売るならBよりA?
長期的ビジョンの必要性?
むしろ移住の必然性?
ところでスピンにそんなにこだわる必要なし?
・・・
・・・
的な話をたくさんしました。

あせってもうまくいかないが、着実に歩を進めてゆくこと。

ぜんぜん関係ないですが、
先日ベスト盤が出たエゴラッピンのボーカル、
中納良恵が昨年つくったソロアルバム「ソレイユ」は最高に素晴らしいですよ。

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