鎌倉のうつわ屋さん「utsuwa-shoken onari NEAR」での
BOOK STORE NEARの初日に鎌倉に行ってきました。
今回、いっしょに展示させていただいた
矢尾板克則さんは、うつわ以外の作品も多い作家さんで、
今回は、ノートブックを焼き物で作られています。
焼き物はうつわであったり、お茶碗であったり、
ほとんどのものが、作品である前に使うものであって、
自然に手にとって理解ができます。
まず、うつわであること、お茶碗であることから、
作品との関係がはじまります。
しかし矢尾板さんの作品には、明確な用途がありません。
今回の作品は、土のノートブック、しかも真新しいノートブックではなく、
誰かの使いこんだ跡がありありとわかるノートブックです。
どう手に取ればいいかもわからなく、たいへん戸惑います。
その戸惑いをどうしようか、というところから作品との関係を
はじめなければいけません。
この始まりの違いはとても新鮮で、刺激的でした。
用途がある焼き物にもさまざまな面白さがあるのはもちろんですが、
違った領域で表現をしようとしているように感じました。
そして、そこで表現されている感覚や感触が、
いっしょに古書を並べることで反響しあい、
それぞれの魅力を照らし出すよう、本をセレクトしました。
来週の水曜日までですが、季節もよいので、
鎌倉方面に行く際にはぜひお立ち寄りください。
(川)