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玩物草紙
澁澤龍彦
中公文庫 /1986年 / 4刷
状態 / A
¥ 400
中井英夫は、はじめて澁澤龍彦を紹介された時に、その風貌を見てとても驚かされたようで、そのときは彼の両性的な感じを強調しての文章だった覚えがありますが、澁澤龍彦は非人間的な雰囲気を持った作家の代表格といえます。もちろんここでの「非」人間的というのは、天使的であるとか異世界からの使者であるといった超越性を携えた「非」のこと。本書では、珍しく日常的なエッセイといった感じで、本人いわく「精神も肉体もふくめた私自身というミクロコスモスに関する、一種のコスモグラフィーだと考えてもよいかもしれない。(あとがきより)」とあります。彼のような人物がどのように作られているのか、もしかしたらその片鱗がちらりと見えるかもしれません。 (川上)

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