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鴛鴦の間
舟橋聖一
文藝春秋新社 / 1957年 / 5刷
状態/ B
¥ 1300
私はこの本を見るまで、この作品の存在を知りませんでした。が、調べてみたら、映画にもなっていました。実際、映像にしやすい話です。ありがちで、カラフルで、深刻すぎない。けれども、登場人物たちががどんな思惑でいるかがテンポの割に緻密に書かれているので安っぽくないです。 男女の関係は神聖もないし、汚れきったものでもない、その間を行ったり来たりしなければならないからうれしくも、おもしろくも、やるせなくも、情けなくもあり・・・とにかく、ままならないものなのです。装幀は、記名がありませんが佐野繁次郎だと思われます。 見返し遊び紙に購入者署名あり  絶版(クヌギー)
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漱石名作漫画
夏目漱石(著)岡本一平(訳)
近代文学館 /
状態/ B
¥ 1800
夏目漱石の名作に漫画がついているという珍しい豆本。しかも、作畫は岡本太郎の父親、岡本一平。収録作品は、「坊ちゃん繪物語」、「坊ちゃん遺跡めぐり」、「草枕繪物語」。細かい筆遣いながら大胆さを感じさせる岡本一平の絵がつくと、全く別の作品のような味があります。函入り 函ヤケ 絶版 (川上)

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世界推理名作全集6 クリスティー カー
A. クリスティー、J. D. カー(著)河野一郎、中村能三(訳)
中央公論社 / 1960年 / 初版
状態/ C
¥ 1200
一つ前の「nK00092」と同じく世界推理名作全集の一冊。こちらの方が後のナンバリングながら、一年手前に出ているのは、おそらくこちらが第二回配本に対して、「nK00092」は第八回配本のため。内容とは関係ありませんが、こういう場合は初版年がはじめに出版された年というわけではないようで、勉強になります。
収録作品は、
クリスティー「アクロイド殺害事件」、「うぐいす荘事件」
カー、「皇帝の嗅ぎ煙草入れ」
箱ヤケ、ヨゴレ 絶版 (川上)

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世界推理名作全集 4 フィルポッツ チェスタートン
E.フィルポッツ、G.K.チェスタトン(著)宇野利泰、田中西二郎(訳)
中央公論社 / 1961年 / 初版
状態/ B
¥ 1500
怪奇小説を味わうには、日当たりのいい公園よりも、丑三つ時に枕元の読書灯の明かりのみで読む方が適しているように、推理小説においては適当な装幀のものよりも、気の利いた装幀がほどこされた一冊で味わう方が適しているに決まっています。そんな気の利いた装幀に間違いなく当てはまるのがこの一冊。 黒と白のストライプにタイトルが書かれたレモンイエローの紙片が貼り付けられた表紙。本体は表紙の張り紙に合わせた色で背表紙は余白を十分にとり、地から五分の一くらいの位置に黒マスを配し横書きで「世界推理名作全集」とタイトルを書き入れています。本文印刷を「株式会社精興社」、装幀印刷を「求竜堂印刷株式会社」と続き、製本、製函、本文用紙、装幀用紙、クロスを全て別会社が担当する力の入れよう。装幀者をたしかめると、「中林洋子」とあります。どこかで聞いたと思って調べてみたら、くらげ書林さんが『いろは4号』で特集されていたり、デザイナーの服部一成さんが褒めたりしていました。
収録作品は、
フィルポッツ「赤毛のレドメイン家」
チェスタートン「ブラウン神父物語」
どちらも名作ですが、ぜひこの一冊で。 絶版 (川上)

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たくさんのお月さま
ジェームス・サーバー(作)今江祥智(訳)宇野亜喜良(絵)
文藝春秋 / 1976年 / 初版
状態/ B
¥ sold
訳を今江祥智、絵を宇野亜喜良が担当というお得意のコンビネーション。映画『虹をつかむ男』の原作者でもあるサーバーの作もさることながら、宇野亜喜良の異国風の雰囲気がよく生きたカラフルな絵本に仕上がっています。まさしく、GIFT BOOKとして誰かにプレゼントしたくなる一冊です。 GIFT BOOK LIBRARY 新書のひとまわり大きいサイズ このバージョンは絶版 (川上)
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美術手帖 1957年 9月

美術出版社 / 1957年
状態/ B
¥ 1300
表紙カットは、シャガール、目次カットはコルダー(カルダー)。特集は「美術界の諸制度を検討するために」と今ではありえなそうな渋い内容です。芸術院や日展についての詳しい説明に続き、富永惣一などのアンケートの答えが続き、当時の芸術への活気が感じられます。他には、ハイチ出身のデスティネの舞踏が取り上げられ、岡本太郎が評していたり、東郷青児のもとを訪れ、写真満載でその様子を伝えています。 絶版 (川上)
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新版イラストレーション 発想と技術とプロの秘密
河原淳
ダヴィッド社/ 1971年 / 4刷
状態/ B
¥ 1400
ササッと気の利いたイラストが描けるのはうらやましいですね。本書は「イラストレーションとはなんだろう?」からトレーニング、用具や色彩まで、河原流で説明してくれる初心者にも読みやすい一冊です。飽きてしまわないようにいろんな作家のイラストが多数はさまれているのもなかなかうまく、最終章では、イラストレーターの制作現場とその秘密が垣間見られます。のぞき見させてくれるのは、植草甚一、黒田征太郎、後藤一之、小林康彦、矢吹申彦、湯村輝彦、和田誠という錚々たる面々! 背ヤケ 絶版 (川上)
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美術手帖 1951年 10月
宮本三郎、吉阪隆正など
美術出版社/ 1951年 / 初版
状態/ C
¥ 1400
表紙の抜けた感じの絵がいいなあ、と思って、目次を見てみると、「表紙カット:児童画」。思い切ってますねー。50年以上前の「美術手帖」のタイトル文字の迫力を感じながら、ペラペラやるだけで十分面白いですが、鮎川信夫氏がレジェの「ル・シルク」について語っていたり、コルビジェの弟子でもある吉阪隆正氏が寄稿していたりもします。 絶版 (川上)
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ニュー・エロティシズム宣言
日向あき子
荒地出版社 / 1970年 / 初版
状態/ B
¥ 1200
美術批評家、日向あき子氏が、従来の好色的でサド・マゾ的なエロス感に対して、全人的感受性のエロティシズムを語ります。フリーセックスの「饗宴」、試験管ベビーの誕生、オーガズムとしてのジャズ、LSDについて、などなど時代を感じさせつつ目をひかれる目次が並びます。セクシーなカバー写真は、あの加納典明が担当。 絶版 (川上)
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現代漫画論集
石子順造・梶井純・菊地浅次郎・権藤晋
青林堂 / 1969年 / 3刷
状態/ B
¥ 2500
「マンガ体験とでもいうしかない体験」をおそらくもっとも早い時期に敏感に察知した石子順造と二十代後半にさしかかったばかりの三名の著者による、漫画論。作家論として、手塚治虫、白土三平、石森章太郎、水木しげる、つげ義春、さいとうたかを、長島慎二、平田弘史、滝田ゆう、棚下照生、林静一、つげ忠男、佐々木マキ、と錚々たる面々をとりあげ、状況論として、子どもマンガ、劇画、ナンセンス・マンガ、エログロ・マンガを論じています。巻末についている戦後漫画史年表もまことに興味深いです。 天小シミあり 装幀:赤瀬川原平 絶版 (川上)
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曖昧な水 レオナルド・アリス・ビートルズ
東野芳明
現代企画室 / 1980年 / 2刷
状態/ B
¥ 2000
一昨年に惜しまれながらもこの世を去られた美術評論家、東野芳明氏の著作。本書は、1970年代に東野氏が書いたエッセイをまとめたもので、その対象はサブタイトルにあるようにダ・ヴィンチから、ビートルズ、不思議の国のアリス、そして出雲大社、沢田研二ととても広範にわたっています。しかし、あとがきによると現代美術に関するものはいっさい省いてあるらしく、続けて興味深いことが語られます。
「ぼくには専門家になりきれない弱味(強味?)があって、どんな世界にも、とば口までは行って眺めるが、深入りはせずに離れていたい気持ちが強い。…専門化とは、いわば、時間の浪費の別名である。」
専門家になれないのではなく、ならないのだと。私は、この言葉からカフカを思い浮かべましたが、さすがに東野氏はデュシャンの言葉「解答というものはない。なぜなら、問題というものはないからだ。」を引き合いに出しています。そして自らのタイトルは『曖昧な水』。ちょっと格好良すぎますね。 ブックデザイン:石岡瑛子・乾京子 絶版 (川上)
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ユリイカ 1972年6月号 特集 パウル・クレー
瀧口修造、吉田秀和、種村季弘、東野芳明 など
青土社 / 1972年 / 初版
状態/ B
¥ 1200
このころのユリイカは、わくわくしてしまうような雰囲気をもってます。それは中身もさることながら、青土社新刊案内なんかが違う質感の紙に付されていて、澁澤龍彦、種村季弘、植草甚一をはじめ、アンリ・ミショーの『幻想旅行記』やランボーの臨時増刊などがあったりするところで、行間や挿絵のはさみっぷりのひとつひとつから何かが醸し出されているようです。 本書では、クレー特集に瀧口修造が詩を、吉田秀和、種村季弘がエッセイを寄せ、粟津則雄、高階秀爾、東野芳明らがその詩と造形に関して共同討議をしていたり豪華です。特集以外にも、吉増剛増の「わが悪魔払い」や吉田健一の新連載が始まっていたりと気になる寄稿が多々あります。  天地小シミあり 背ヤケ 表紙:池田満寿夫 絶版 (川上)
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三人の女
ガートルード・スタイン(著)富岡多恵子(訳)
中公文庫 / 1978年 / 初版
状態/ B
¥ sold
ガートルード・スタインは生まれはアメリカですが、後にパリに移ったあと、当時の若い詩人や作家や画家と親しくしていたことがよく知られています。若き頃のピカソやマティスなどの絵を買い、彼女は当時有望だった芸術家たちのパトロン的存在であって、その家はいわゆるサロンの様相を呈していました。本書「三人の女」は、そんなスタインがセザンヌの絵とフローベールの「三つの物語」に刺激されて出来た小説なのです。
この本の注目すべきもう一点としては、富岡多恵子が翻訳をしているところ。富岡さんはスタインの邦訳がまだない頃にスタインを知り、イエール大学図書館の蔵書でスタインへの興味を深めていったとあとがきにありました。芸術的センスに秀でた作家らしい独特の文章を味わいながら読みたい本です。カバーは、富岡さんの旦那さんである菅木志雄氏が担当。 絶版 (川上)
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視覚文化 メディア論のために
日向あき子
紀伊国屋書店 /1978年 / 初版
状態/ A
¥ 1400
美術評論家、日向あき子氏によるメディア論。「カプセル叢書」というおちゃめな名前の叢書の一冊で、編集は多田道太郎、中野収など。説明によると、「情報に囲まれた現代社会を情報環境論という新しい視点から考えます。…日常的な現象が文化の変容のなかでどのように発生してきたかを考えるのがこの叢書の課題です。」とあります。おちゃめなわりには真面目です。 本書では、視覚文化に関わる当時の最先端のものをホログラフィー、レーザーリアムからベルばらなど少女マンガまで美術評論家としての著者の印象を織り交ぜながら色々と説明してくれます。カプセル叢書の体裁に合わせてなのか、どこか説明的な印象も受けますが、説明的とは言っても今では忘れられたり、イメージが固定されてしまった作家や作品、それらに対する当時の新鮮な印象が伝わってくるのは、資料的価値もあり。折り返しカバーのカプセルの詩(?)と表紙の浅井慎平さんによる写真がその時代を感じさせる絶妙のユニークさを醸し出しています。 表紙写真:浅井慎平 絶版 (川上)
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ケープ・コッドの天使たち
草間彌生
而立書房 / 1990年 / 初版
状態 / B
¥ 800
前衛芸術家でもある著者が描く、アメリカのケープ・コッドを舞台に繰り広げられる退廃した性の物語。 絶版(小林)
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現代芸術と伝統
針生一郎(編)
合同出版 / 1966年 / 初版
状態 / C
¥ 2000
針生一郎の個性溢れる観点から編まれたユニークな評論集。杉浦明平、岡本太郎、安部公房などそれぞれの分野で異彩を放つ人々の言葉が、「近代主義と伝統主義の循環をこえた新しい地平」を目指した一本の串に貫かれている。 箱良好、天、本体表紙シミ 絶版 (川上)
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軽蔑
A.モラヴィア(著)大久保昭男(訳)
角川文庫 / 1970年 / 11刷
状態 / C
¥ 800
現代の男と女は性の関係だけで繋がっているのだろうか。それは互いの魂の交流や深い理解もない余りにも脆い関係。言い様のない切なさや空しさ、愛欲の世界にひそむ異常なまでの孤独に苦しみもがく夫婦間の愛の亀裂を描いたアルヴェルト・モラヴィアの傑作。 日下弘氏のビビッドな色彩の装幀も魅力的。 デザイン:日下弘 背、天ヤケ 最後ページ小ヤブレ 絶版 (相馬)

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ユリイカ 詩と批評 特集 ピカソ
粟津潔、滝口修三、富岡多恵子他
角川文庫 / 1975年 / 6刷
状態 / B
¥ sold
「ピカソの詩」滝口修造訳、
「ピカソの近作について」ミシェル・レリス、
「ピカソ断想」東野芳明、
「腐った太陽」ジョルジュ・バタイユ、
「ピカソとスタイン」富岡多恵子、
「共同討議 ピカソと二十世紀芸術」高階秀爾・粟津潔・川端香男里
など特集関連の記事に加え、
「珈琲屋よ、海の、割れ目よ」吉増剛造、
「自動人形庭園」種村季弘、
「動物誌への愛」澁澤龍彦
などの連載記事、
「ギンズバーグは語る」諏訪優、
「対話*民族音楽この大いなる即興の精神」岩田宏・小泉文夫の記事
なども見逃せない。 背ヤケ 絶版 (川上)