「エンカウンター」は、予約制・入場料制の、まったくあたらしい読書スタイルを提供するブックルーム。

部屋に入ると、本が一冊ずつクラフト袋に包まれ、中身の見えない、作者もタイトルもわからない状態で本棚に並んでいます。訪れた人には、その中から直感的に選び、包みを開封していただきます。そして、偶然に出会った一冊の本を好きなように眺め、もし気に入れば購入していただけます。

一方、気に入らなかった場合や、気に入ったけれど欲しいものではなかった場合は、その開封した本に挟まれている用紙に、本文の印象的な箇所を引用しながら、次にその本を手に取る人へのメッセージを書き残していただくようになっています。

すなわち、この部屋を訪れた人は、自分が包みを開封した、偶然出会った本に必ず目を通すことになります。

メッセージを書き終えたらその用紙を、引用したページに挟み、棚には戻さずに手元に置いておいていただきます。用紙が挟まれた本は体験終了後、スタッフが別の本棚に陳列させていただきます。

開封済みの本の閲覧、購入は自由で、そこには必ず誰かが残したメッセージが添えてあります。本はジャンル別に系統立てて並べてあるため、本を開封すれば、その棚がどんなジャンルなのかを推測することもできます。

訪れた人には、まだ開封されていない本を開けたり、開封済みの本とそのメッセージを読んだりを繰り返しながら、今までに体験したことのない、「本との出会い」を楽しんでいただけるようになっています。