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2007年02月 アーカイブ

2007年02月05日

はじめの言葉


みなさま はじめまして、こんにちは
今日から『児童文学』を軸にこのブログを書いていくことになりました、
ブックピックオーケストラ クルーの ナラヤマと申します。

なにぶんわたしも ただの本好き、
聞きかじりの知識をお裾分けすることしかできませんが、
わたしの敬愛する作家さんについて 熱っぽく書き綴ることはできます。
 
みなさまに少しでも この素敵なジャンルの良さ すなわち

子供部屋にひっくりかえったカラフルな玩具箱を、
海のむこう地平線の向こうに胸を焦がす少年の憧れを、
蝶じみた羽をふるわす妖精に扮す少女の毒を、
毛むくじゃらの足先でカップを握る動物とのティータイムを、
子供の小さな心臓をひねりつぶす人生の悲しみを、

お届けできますよう 精進していきますので どうぞよろしくお願い致します。

*****

まずはじめに、そもそも『児童文学』とは如何なるジャンルか?


 子供の読み物とて侮るなかれ!


児童文学という表現手段を採ったからといって、その内容が子供向けだということにはなりません。
むしろ
「子供騙しの」「勧善懲悪の」「おためごかしの」「教訓的な」
文章をこそ子供が厭うんだってことは みなさんにも覚えがお有りでしょう。
例えば 小学校の夏休み、文部省推薦の課題図書に 良い思い出ってあるでしょうか?
 
子供を馬鹿にしてはなりません。
彼ら彼女らは、確実に、その文章の欺瞞を見破ります。
彼ら彼女らは、真に美しく/真に面白く/真に正しい/ものしか受けつけないのです。
神格化するわけじゃなく、子供はわがままだってだけの話。

わがままなのは 子供も大人も同じでしょう?

児童文学は確かに子供を読者と想定しているけれど、
実は 大人も読めるくらいに面白くないと 子供の心を惹きつけないのです。

作者は、子供が読者であるという事実を利用して、自分の想いや主張を種に、真摯に物語を書くのです。

けれども悲しいかな 子供向けの本というのはピンからキリまで世に溢れています。
子供っぽい作品をつくるのは容易いことだからです。

そんな中、昔から読み継がれてきた名作なら安心して読める、というのが通説のひとつになっています。淘汰されてゆくわけですし、昔の子供も今の子供も楽しめるのなら、そこに光る何かがあるから、というわけです。

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このブログでは 保守的な児童文学愛好家であるわたしが 海外児童文学の古典や 日本児童文学の名作について 書き綴っていくというわけです。

偏っていて申し訳ないなと思うのですが、楽しんでいただければ幸いです。 

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