昨日はラ・マレアの打ち合わせの帰りに、COLUMBAの公演「ねもと」を見てきました。
COLUMBAは脚本・演出の石神夏希さんによるユニットで石神さんは、ペピン結構設計という劇団の脚本・演出もやっています。ペピン結構設計は[encounter.]を期間限定運営していたビル、北仲ホワイトにも入居していた劇団で、その前からいろいろとお世話になっています。
久々に石神さんの作品を見せていただきましたが、気持ちよく笑わせていただきました。ホームページで説明があるように「合コンで生中を頼んでから乾杯するまでの話」なのですが、生中どころか、注文もなかなか通らず、おしぼりもなかなか来ません。9割方の人は店を変えてしまうところですが、驚きのおしぼりが出てきたりで長くて濃ゆい乾杯までの時間が始まります。
いつも通りストーリーはのれんに腕押し的なとらえどころのなさを保ちながら、全体としてのバランスがとてもよくてつい魅き込まれてしまう作品でした。特にキャスティングがよく、役者さんにうまい演出をさせるなぁと感心しました。見た人にしか分からないですが、一回一回わざわざ襟を立てて自己紹介をする彼が最高でした。言い回しの台詞はもちろん、しゃべり方の抑揚だったり細かい仕草だったりといったディティールに気を使ってることで、いろんな意味で「ありえない」のに、「にくめない」印象を受けてしまいます。
ちなみに、「ねもと」は合コン会場となる飲み屋の名前です。なぜその名前がついたかを観客に考えさせますが、その理由ははっきりと語られません。
幼なじみという映画監督、小泉徳宏さんとのパフォーマンストークも飲み屋的雰囲気を醸し出しながら、核心に迫る話もちらちらと出ていて興味深いトークショーでした。
かわかみ