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永江朗(20040101thu)
例えば今日あたり初ブックオフに繰り出して「いらっしゃいませ〜、こんにちは〜」のノリで「あけまして〜」と言われたら少し「やるな」と思わざるを得ませんが、とにかくあけました。おめでとうございます。本当はそんな年明けと同時に正式オープン!といきたかったのですが、残念ながら間に合わず。が、少なくとも正月くらいはリアルタイムに更新しよう、ということで、0時と同時にアップするべく書いている現在、実は31日です(すいません)。それでももう既に、ここ数日巷で目にするものは正月気分をそそるグッズたち。鏡餅、門松、富士山…お正月にはやたらと三角形というか、先が尖って裾が広いものが多いですが(末広がりでめでたいわけですね)、僕がごく個人的に敬愛しているライターの一人に、永江朗さんの髪型があります。いや、永江朗さんがいます。そう、永江さんの髪型も茶魔なみに先が尖っているぶぁい。つまりはめでたい話題です。正月ですから。
永江さんはセゾン文化(僕らは恩恵すら受けておらず、当時の人々の発言や文献からその充実っぷりをある種の羨望の目で眺める世代ですが)真っ只中の西武系洋書店に数年勤務の後(同時期に保坂和志がカルチャーセンターで企画をやり、吉本ばなながカフェでバイトしていたといいます)『宝島』『別冊宝島』の編集者として特に後者の最盛期を支える重要な仕事を数多くこなしました。そして『菊池君の本屋』というヴィレッジヴァンガードについて書いた地味な本でデビュー、こっそり(?)フリーの仕事に専念しはじめ、今や「哲学からアダルトビデオまで」というキャッチフレーズで多くの媒体に出没する気鋭のライター/インタビュアーです。僕が最初に興味を持ったのは、永江さんのライフワークが「全国の書店を訪れインタビューをして回ること」だと知ってからで、その出版文化をメインにしつつ他の分野でも縦横無尽に書き散らす立ち位置が、僕がこれから向かおうとしている(まだ半歩程度しか踏み出していない)場所に、恐れ多くも一番近いんです。インタビューという手法をメインにしている点でもそうです。いまちょうど最新刊の「平らな時代」を読んでいますが、これは悔しい。ちょうど第一線で活躍している40代前後の「データベース型の世界認識」世代、つまり永江さん本人と同じか少し下くらいの世代へのインタビュー集。幅広い分野に精通しており、かつその「タメ口」世代が今とても面白いことになっている、永江さんだからこそ書ける本になっているわけです。注釈も丁寧で、彼らの文脈から現在へと続く重要なキーワードがあらかた網羅されている、というのは言い過ぎかもしれませんが、少なくとも次々に飛び出します。悔しいけれど気持ちいいところをくすぐられてしまう感覚。しかも、ホンマさんにもアトリエ・ワン(今、永江さんの家をつくっているそうですが)のお2人にもキリンジ兄にも、良い意味で「今っぽい」ことをバシバシ吐かせる。結果、いろんなヒントに溢れてくる。素直に面白いです。
もうすぐ年が明けます。例えば僕らがそのくらいの年齢になったとき、今僕らの回りにいる「タメ口」世代はいったいどうなっているのでしょうか。2ちゃんとかBlogとかを懐かしく引き合いに出されて「インターネットから生まれた世代」なんてキャッチーに吊るされてしまうのでしょうか。ちょいと悲しい気はしますがなんにせよ、少なくとも今ここに生きている感覚を目いっぱい吸い込みつつ、今年(来年ですが)もがんばっていこうと思います。どうぞよろしく。(内沼)
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