20031124(mon)フザリウム

 竹橋という駅は、京橋・日本橋と並んで三大橋駅として私の中に位置付けられています。私が小学生のころ、そして、まだ東京の東側に住んでいたころ、この三大橋駅を全て通って歯医者に通っていました。今はもっぱら水道橋、飯田橋を利用することが多くなり、しかも、どちらも通らずに、我がマンションの2階の歯医者に通っています。

 さて、今日は国立近代美術館を訪れました。曇りだったためか、すでに薄暗い雰囲気がただよい始めた2時半過ぎ、竹橋にひとり降り立ちました。1b出口を出て徒歩1分の建物では、「旅『ここではないここか』を生きるための10のレッスン」という展示が12月21日まで行われています。とてもコンセプチュアルな展示で、かなり良かったです。パンフレット通り、「ここではないどこか」を生きるための旅の力を得ました。その後、絵描き&もの書きの友だちの家へ行き、怪しく暗い部屋の中でセロリ味の夕飯を食べ、すっかりアーティスティックな心持ちで、11時過ぎに家に帰ってきました。…すると冷蔵庫の中の、洋梨のシロップ付けにアーティスティックな異変が起きていました。洋梨が桃色になっていた、というより、桃色のカビが生えていました。たしかにカビなのですが、それが妙に美しく、そのままフタをして冷蔵庫にしまってしまいました。明日の朝写真を撮ろうと思います。それでも念のため調べてみると、このカビはフザリウムという種類で、古くなった食べ物に生え、マイコトキシンというカビ毒を生産し、嘔吐や下痢などの食中毒症状を起こす…らしいです。毒って、美しいものなんでしょうか。でも、こうなると、ちょっと冷蔵庫の中が心配になってきましたが、「見なかった」ことにしておいて、あと数時間の間カビを飼うことにします。美術館に行ってきたために、醜いものに美を見いだす眼が養われたんだ、などと言い訳をしながら。ペット「フザリウム」って珍種の爬虫類みたいでいいかも、などと言い訳をしながら。でも、「ここではないどこか」が病院っていうのは勘弁願いたい…。(小沢)

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