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曖昧な水 レオナルド・アリス・ビートルズ
東野芳明
現代企画室 / 1980年 / 2刷
状態/ B
¥ 2000
一昨年に惜しまれながらもこの世を去られた美術評論家、東野芳明氏の著作。本書は、1970年代に東野氏が書いたエッセイをまとめたもので、その対象はサブタイトルにあるようにダ・ヴィンチから、ビートルズ、不思議の国のアリス、そして出雲大社、沢田研二ととても広範にわたっています。しかし、あとがきによると現代美術に関するものはいっさい省いてあるらしく、続けて興味深いことが語られます。
「ぼくには専門家になりきれない弱味(強味?)があって、どんな世界にも、とば口までは行って眺めるが、深入りはせずに離れていたい気持ちが強い。…専門化とは、いわば、時間の浪費の別名である。」
専門家になれないのではなく、ならないのだと。私は、この言葉からカフカを思い浮かべましたが、さすがに東野氏はデュシャンの言葉「解答というものはない。なぜなら、問題というものはないからだ。」を引き合いに出しています。そして自らのタイトルは『曖昧な水』。ちょっと格好良すぎますね。 ブックデザイン:石岡瑛子・乾京子 絶版 (川上)

