f


TOP
第1回 あらかわ遊園

16冬であった。すっかり暖か味を吸いとられてしまったような裸電球が一列に並び、小さな停車場の、冷たい、風にさらされたプラットフォームを照らしている。夕刻降った雨が、水晶細工の怪物の怖ろしい歯のように、氷柱となって停車場の建物の軒ぞいに垂れている。かなり上背のある一人の若い娘をのぞいては、プラットフォームには他に人影もなかった。


U00553/夜の樹・他/トルーマン・カポート(著)斉藤数衛・河野一郎(訳)/ 南雲堂/1957/9刷/C/sold
カポーティも、当時はカポートでした。


page 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 at
BACKNEXT