« 2009年05月 | メイン | 2009年07月 »

2009年06月 アーカイブ

2009年06月01日

だいたい週刊(予定) ピックアップ新刊 の2 (みき)

・『シンプルノットローファー』(衿沢世衣子/太田出版)

について書こうと思っていたんですけど、手元にあります『SPA!』6/2発売号(扶桑社)を読み衝撃が走ったので急遽こちらについての言及に変更。『SPA!』っていわゆる新刊じゃないけどね。それぐらいのことがあったということで一つご容赦を。

そもそもマンガバカであるのになぜ『SPA!』を購入するに至ったかと言いますと、今号では私が人生で最も好きだと言って止まぬ『孤独のグルメ』の番外編が載っているからです。

出張先で一人居酒屋へと入る。あれこれ考えながら注文する。食べる。
「誰気にすることもなし」「ごちそう食って反省してる馬鹿もなし」などの思惟に至る全て、また食後の一服までを私は彼とともに咀嚼し、嚥下します。読後には一つの作品を吸収したにも関わらず腹は抉れ涙溢れ涎は止まるところをしらず、もう何が何だか分かりません。
これが、と一つ分かっているのはこういう男に憧れているということです。自分に素直であることなのです。

しかし感動はこれだけにとどまらず、私みきが「2008年いちばん面白かった。少なくとも俺はそう思ってる。」と各所で書き散らさせていただいた亜グルメ(*1)マンガ『ネイチャージモン』(*2)が、『孤独のグルメ』とともに一つの見開きに収まっている(頁106-107)という、私にとってみればこの出会いは奇跡なんて軽いもんじゃない。書かずにはいられない。

そして何かを食べずにはいられない。こんな時間ですが買出しにいってきます。


*1 と敢えて言わせていただこう
*2 正確にはネイチャージモンこと寺門ジモンの食探訪記事

2009年06月22日

だいたい週刊(予定) ピックアップ新刊 の3 (みき)

・『クロとマルコ』(掘骨砕三/秋田書店)
この単行本以前にさる成年レーベルから出版された『下水街』『夜に虚就く』という2作品を初めて読んだとき、
その人間と××とが一身に調和する想像外の意匠に、一目見たときは生理的嫌悪を持ったのを思い出します。
筆もねっとりと重く、「下水」というアンダーグラウンドさや暗さ、汚さというイメージがしっかりと表現されていたのもそれを十分に強めるものでした。
それでもどこか惹きこまれるものがあり、そのページを進めじっくり読んでいるうちにドップリとはまってしまう。

こんな鬱屈としそうなタイトルの何処に魅力を感じるのか。それは映画なら『時計仕掛けのオレンジ』のような、仔細まで練りこまれた世界観でしょう。
今表題作である『クロとマルコ』は宇宙を舞台に繰り広げられるファタンジーもので、やはりその設定量は圧倒的。
宇宙という世界、惑星、機械、その生活。コミック版某機動隊のような煩雑さはございません。見せ方もお上手です。深読みするもよし、軽く撫でて触れるにもよしとなっています。
残念なのはこれだけの裏地を持ちながら、その一端(のように感じる)しか見ることが出来ないまま終わってしまったこと。
供給量にもやや不安が。多くの人の目に触れることのない、地下暮らしの作家となってしまうのでしょうか。売ってみたいマンガ。

2009年06月28日

だいたい週刊(予定) ピックアップ新刊 の4 (みき)

月下旬は単行本で講談社e-1day、カドカワエース、ビッグ系、さらには雑誌も多くて読むのに追われちゃいますね。
ということで簡単にいくつかピックアップ。

・『童話迷宮』(釣巻和 原作:小川未明/新潮社)
わざわざ括弧書きにするのは僕が原作を読んでいないからですが、原作をよく読んでる(んだろう)なぁと関心しきりです。
表現も含めて釣巻和に一時代を感じてしまいます。BL誌「OPERA」で発表したいくつかの作品も単行本化することを期待します。

・『BILLY BAT』(浦沢直樹/講談社)
「いくらなんでも・・・・・・
/ この結末はないんじゃないか・・・・・・?」
終わったときにこう言わないですむことを願っています。
しかし浦沢直樹だから置いておけば売れる、ということはないですね。弊店のように雑誌が弱いところだとこのマンガの存在すら気づかず・・・・・・ということにもなりがちです。勉強になりました。きちんと前面に出してネームバリューを売るようにします。
2巻以降は・・・・・・戦後史でも絡めて展開でしょうか。無い無い。

新刊じゃないけどアフタヌーンより
・『ハックス!』(今井哲也/講談社)
大きめにとってある吹き出しの位置が、目の動きをよく意識して配されていて流れが読みやすい。
自然と吹き出しばっかりを追うように読んでいる。自然すぎて絵のほうが従。珍しい?